三.
 勘助と冬馬は山道を駆けに駆け、日も傾く頃、山の麓近くに荒れた廃寺を見つけた。

「とりあえず、あそこで一時休もう」

 勘助が荒い息を整えながらそう言うと、冬馬も立ち止まった。もはや二人の体力は限界に近い。

「ここで見張りに立つ。愛花を寝かせてやれ。お前も少し休むがよい。」

 いえ私が、と冬馬が言いかけるのを勘助が遮った。

「お前は愛花を背負って疲れたであろう。わしは後でよい。」

 冬馬は黙ってうなずくと、荒れた本堂の中へと入っていく。
  娘が冬馬を憎からず思っているのを勘助は知っていた。目覚めた時、せめて愛しい男を傍にいさせてやりたいという親心であった。
  普通の娘ならば、とっくに嫁入りしている年頃である。己の復讐のためとはいえ、娘らしい着物を着せたこともなく、いつも男共に混じって剣を振るう不憫な娘に育ててしまった。

「剣術ばかりで、あれには何も教えてやらなんだ…」

 勘助はゆっくり庭石に腰かけると、目を閉じてそう呟いた。

 

四.
  荒れた本堂の中に入った冬馬は、愛花を下ろす場所を探した。薄暗く、どこも埃だらけでカビくさいが、きちんと寝床作りをしなければならない。
  とりあえず 愛花を床に下ろして自分の腕を見ると、太ももに触れていた部分がびっしょりと濡れている。
  冬馬はその意味にはっと気がつき、腕に鼻を近づけた。それは男の汗の匂いとは異なる雌の淫臭であった。尿(いばり)も混じっているのか、つん、と鼻をつく刺激。

「ああ、これが愛花さまの…」

 そう思うだけで胸が高鳴り、どうしていいかわからなくなった。しかし冬馬は必死に自分を抑えた。愛花を寝かせるべく自らの着物の袖を雑巾がわりにして床を清めていく。
  マントを丸めて枕を作り、愛花を横たえた。冬馬が裏の土間からかろうじて見つけた茣蓙をかけようとした時、白い胸元がちらり、とのぞいた。そこから立ち上る甘い汗の匂い。愛花の身体もびっしょり濡れている。
  汗で身体が冷えてはいけない。躊躇したが、冬馬は腰から出した手拭いを愛花の胸元へ差し入れる。柔らかい胸の感触を感じつつ、できるだけ見ないようにしながら、なんとか汗をふき取った。

 

  襟元を直して一息つき、足元に目をやると、太ももまでもがびっしょりと濡れている。
  無理もない、愛花は度重なる絶頂を迎えて潮を吹き、遂には尿(いばり)までも漏らしているのだ。

「愛花さま、お許しくだされ…」

 おそるおそる手拭いを太ももへと伸ばした。 しかし、後はもういけない。冬馬は我を忘れていた。

 

 夕暮れ迫る薄闇の中で、冬馬は愛花の身体をじっと食い入るように見つめていた。
  露わにされた二つの乳房を。
  そして太ももの奥の白い布地を。
  愛花の股間に締められたふんどしは、激しい動きのためすっかり食い込んで、細くねじれている。
  その中心には薄茶色の大きな染みが残り、両脇から柔らかそうな若草がのぞいていた…。

 
 気づかれやしないかとびくびくしながらも、冬馬はゆっくりと愛花の両脚を開いていった。
  次第に広がってゆく脚は半ば立てられ、ちょうどがに股のような形になった。
  冬馬の動悸がますます激しくなった。年頃の女子が普段このようなはしたない姿勢で股倉をさらすなど、閨房の中でもなければありえないのだから。
 

「愛花さまの、女陰(ほと)が、み、見たい…!」

 その強烈な思いに突き動かされ、冬馬は濡れたふんどしに手を伸ばした。胸は早鐘のように強烈に高鳴り、息苦しいほどである。しかし今更ここでやめることはできない。
  指の先を布地にひっかけ、横に引いた。
  …と、布地に引っぱられた花弁がいびつにめくれて鮮烈な朱をのぞかせる。 冬馬はごくりと唾を飲み込んだ。

 

  もっと近くで見ようと顔を近づけた冬馬は、そこから立ち上る牝の匂いにうっとりしていた。
 おそるおそる 親指をかけると花弁は左右に大きく広がった。広がりきった肉庭は濡れ光って紅をひいたような鮮烈な赤味で、「愛花」の名前通り真紅のバラを思わせる。 その中心には可憐で愛らしいおちょぼ口がまるで文句でも言いたげに突き出し、かすかな呼吸に合わせてゆっくりと収縮を繰り返していた。
  指にはぬるぬるした花弁の感触が感じられた。 生暖かく湿っている。
  そのまま指を沈めると、これが人の身体か、と思われるほどに柔らかい。蕩けてしまいそうだ。

「………っ!!!」

  極度の興奮に我を忘れ、そこに口づけようとした瞬間、袴の中でどろりとした熱い迸りが広がり、冬馬は果ててしまった。
  無理もない。冬馬とて槍術の稽古に明け暮れて、女は知らぬ身であった。

 

五.
  己の袴の中の後始末を終えた冬馬は、じっと愛花を見つめていた。

 なんということだ。あのまま果ててしまわなければ愛花さまを己の欲望で汚してしまったかもしれない。
  射精の快感の後に訪れる後悔の念と罪悪感にかられた冬馬は、急いで愛花の身支度を整えると傍らに座り込んだ。

「愛花さま、この命に代えても必ず守ってみせますぞ!」

 冬馬は心の中でそう繰り返し叫びながらも、先ほどの夢のような出来事を反芻していた。
 愛花が目覚めるのは、半刻ほど後のことである。 (完)

 
(も ど る)
(外 伝 そ の 二 へ)
   
白い六尺褌を締め込んでいる。剣士として当然のたしなみである。その奥には、初々しい蕾が生々しく息づいて… その乳房は豊かに実り、盛り上がった乳輪が男の手に触れられるのを待っている。 愛くるしい顔立ち。笑うと出来る片えくぼが魅力的。 美しい黒髪。その黒髪を好きなだけ伸ばせる日は訪れるのだろうか? 父・山本勘助に鍛えられし剣の腕前。 むっちりした太腿が敵を悩殺する。
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