◇ふんどしブーム来たる!◇ |
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ふんどしカレンダーの衝撃はグラビアやAVにも大変な影響を与えました(AV界については後述)。90年代前半のグラビア界には一大ふんどしブームが起きたのです。 |
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「Beppin」(英知出版) |
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「クラスメイトジュニア」 (少年出版社) |
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・・・と、このように言葉で書くのは簡単です。しかし想像してください、雑誌・写真集・ビデオといったかたちで毎月のように美少女達のふんどし姿が世に溢れ、影響を受けた一般女性までもがふんどしを締めてお立ち台に立つ・・・。こんな事態は前代未聞、空前絶後といっていいでしょう。 90年代最初の数年は我々ふんどしファンにとって夢の季節、「サマー・オブ・ラブ」ならぬ「サマー・オブ・フンドシ」だったのです!! |
◇ルネッサンスの終焉◇ |
この空前のふんどしブームも、残念ながら93年以降は徐々に衰退していきます。ブームが爆発的であればあるほどすたれるのも早いのです。単純に「読者にあきられた」という以外にもその要因はいくつか考えられますが、直後に起きたボンデージやヘアヌードのブームも背景にあったと思われます。レザースーツやハイヒール、ボールギャグなどを使うボンデージは、かつてのふんどしグラビアの基本イメージであった和風テイストのSM的世界を一気に古臭いものにしてしまいました。そしてヘアヌードがなしくずし的に解禁されると、ヘア隠しのアイテムとして女性の股間をセクシーに包んでいたふんどしも無用の長物となっていったのです。ブームが過ぎれば後はすたれるだけでした。 |
◇復活したふんどしグラビア◇ |
すっかり影を潜めていたふんどしグラビアの状況も21世紀に入ったあたりから、少しずつ変わってきました。「宮沢りえ」とともになつかしく語られるようになったブーム再燃の気運を後押ししたのは、いわゆる「着エロ」です。緑川のりこ・堀口としみ・名波はるかといったアダルトなグラビアアイドル達が極小ビキニや実用性のほとんどない創作コスチュームで大開脚を決め、斬新なエロティシズムを打ち出したのです。ブームは瞬く間に波及し、多くの着エロ系写真集やDVDが世に出ました。その中にはふんどしや、ふんどしテイストのある創作コスチュームが増えてきたのです。 |
参考文献:「『奇譚クラブ』の人々」 北原童夢・早乙女宏美 河出書房新社 「アイドルが脱いだ理由」 宝泉薫(編著) 宝島社 「ウワサを追い越せ!'91」 石丸元章 飛鳥新社 「ふんどしの話」 新穂栄蔵 JABB出版局 |
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