◇ ふんどしの定義 01◇ |
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TEXT BY はかせ。 |
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当美術館では、基本的に以下の3つを「ふんどし」と定義しています。
A 1本の長方形の布を股間に通し、変形させて巻きつけたもの 「六尺褌」がそうであり、布の材質や締め方のバリエーションも豊富で最も代表的なふんどしです。相撲に使われる「まわし」や福岡県の博多山笠祭りの衣装である「締め込み」、ちょっと特殊ですが長崎県国見町の鳥刺し踊りで使われる「九尺褌」もこの系統だといえます。 |
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六 尺 褌 |
ま わ し |
締 め 込 み |
B 長方形の布の一端にヒモを縫いつけてT字型にしたもの 「越中褌」がそうです。六尺褌を簡略化したものだといわれ、「クラシックパンツ」という名称でデパートでも販売されています。また病人用の「T字帯」も同じものです。材質は特殊ですが、石川県舳倉島(へぐらじま)の海女が身につける「サイジ」も極小の越中褌ですし、六尺褌の布の上端を2つに裂いて腰に回し、越中褌のような締め方をする「割り褌」は六尺と越中の中間型だといえるでしょう。 「もっこ褌」がこれです。戦前の日本では水泳の授業にも使われた「黒猫褌」もこの系統です。あまり語られませんが、タンポンやナプキンが普及する以前の江戸〜明治時代には「お馬」と呼ばれ、越中褌とともに女性の生理帯として使われていたという歴史もあります。 |
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九 尺 褌 |
越 中 褌 |
黒 猫 褌 |
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