◇ 当美術館の理念 ◇ |
ふ ん ど し 礼 讚 |
ご存じのように、『ふんどし』とは一枚の布を股間に巻きつけて下着とするものだ。一般的な六尺褌の締め方を簡単に説明すればこうなる。 1.長い布を股間に通し、布の一端を肩にかける。 ゴムが縫い付けられ、はけば勝手に身体に密着してしまうショーツとは違い、ふんどしを締めるにはこれだけ多くのプロセスがある。簡単には締めることが出来ず、着用者に「ふんどしを締めるのだ」という自覚と自発性が要求される。つまり「敷居の高い下着」なのだ。 そんな雄々しい男性の下着を女性が身につける、倒錯したミスマッチ感覚。神聖な儀式にも似た複雑でフェティッシュな締め方のプロセス。性器と肛門を締めつける、甘美な拘束感。ギリギリと股間に食い込む、その形状。現代のTバックなみのセクシーなリアビュー。そして「自分はふんどしを締めるのだ」という決意。それらすべての要素に僕は感動するのだ。 ゆえに、女性のふんどし姿は素晴らしい。 |
※以上は10年近く前、ワープロで書き散らした文章に若干手を加えたものです。今読むと気恥ずかしさがあり、考察の足りない面もありますが、当時ふんどしの魅力に気づいたばかりの筆者の新鮮な感動が伝わるように思い、ここに掲載しました。 |
(文責:はかせ。) |