★ふんどしコラム 09★
 
その12 「セーラー服+ふんどしの魅力」
 
  女ふんどしの魅力の重要な要素として「男性の下着を女性が身につける」という倒錯感がありますが、その際ふんどしと他の衣装を組み合わせると上半身と下半身の落差が強調され、さらに倒錯感が増すという効果があります。全裸よりも何か小さい衣装や装飾品をつけたほうが女性の身体がエロティックに見えるのと同じ原理で、言ってみればお汁粉に入れる塩のようなものかもしれません。
 ふんどしファッションは、グラビアやAVにおいて様々なコーディネイトが考案されてきました。代表的なところではさらしと組み合わせた宮沢りえ風水着スタイル、純白のウェディングドレスとの組み合わせ、ブルマのかわりに体操服の下に締めたもの、お祭り装束やくノ一ルック等がありますが、その中で最も印象的なコーディネイトといえばセーラー服+ふんどし」に尽きるでしょう。
 
     
井上 あいり
吉野 あいり
若林 詩麻
川奈 由依
 
  当美術館のライブラリーの中から集めただけでも8人、これ以外にも桜井れみ杉原亜美・めろんなど10人以上が着こなしているこのスタイル。ふんどしは越中よりも六尺が、色はよりもが似合います。その魅力の根源を分析するに、それは「大いなるミスマッチ感覚」であると筆者は断言します。あまりにも上半身と下半身の落差が激しいのです。「セーラー服+ふんどし」という組み合わせの持つ際立ったコントラストをわかりやすく図で表現すると、以下のようになります。
 
比較表
名 称
種 類
色 調
意 匠
セーラー服
外来語
制服(洋服)
女性的
ふんどし
日本語
下着(着物)
男性的
 
  セーラー服といえば、日本の女子学生の象徴。一方、ふんどしはたくましい日本男性の象徴です。かたや外国から伝わった洋服に対して伝統的な着物。公式な場にも着ていける制服に対して、他人にはあまり見せない下着。色の基調もに対して。単語としても外来語に対して日本語。こうして挙げていくとおわかりのように、まったくの正反対です。この正反対の2つの個性が組み合わさった時、お互いを引き立てあい、着用者にはより恥ずかしさを、見る者にはより倒錯感興奮を呼び起こすのです。
 
     
森本 みう
 
鈴木 あずさ
 
月乃 るり
 
石川 あいり
 

  また、白を基調に上半身の青や下半身の赤でポイントを引き締めるという配色はバランスが良く、不思議と安定感があります。まるでどこかで見たような…そう、まるであのガンダムのようではありませんか!
  たしかにガンダムのデザインコンセプトは「チョンマゲ+裃+ふんどし+地下足袋+ランドセル」ですから、「日本の伝統的な衣装+学生の洋装」という和洋折衷的なモチーフまでもが同じです。宮沢カレンダーのルーツがゴーギャンであるように、もしかして大河原邦男がルーツなのでしょうか?

 驚愕の結論に筆者も一瞬あわててしまいましたが、冷静に考えると「おいら女蛮」(1974)で既に同じスタイルのスケ番グループ「クラパン党」が登場しているので、やはり直接的なルーツは永井豪だと言えそうです。 しかし このスタイルが実写画像で確認されるようになるのは90年代以降なので(一番最初の例は調査中)、これはポスト宮沢りえのふんどしブームが生み出したひとつの精華なのかもしれません。

 
(文責:はかせ。)
 
 

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