◇羞恥心と結びつくSM系

 SMとふんどしというのも、女相撲とまわしのごとく切っても切れない関係です。特にふんどしの複雑な締め方の持つフェティシズム、男性の下着を身につけるという倒錯感が切腹プレイや羞恥プレイと結びつき、印象的なシーンを生み出しています。しかし残念ながら女相撲と違いふんどしシーン自体も短いので、あくまでもSMプレイの中の一手段という印象は拭えず、あまり独立して鑑賞されることがないのが弱点ともいえます。
 
     
インモラル天使14
/シネマジック
人妻奴隷・極道の贄
/アートビデオ
褌祭・官能ふんどし
美尻に食い込む/
不二企画

拷問5/GIGA

 

 このジャンルもふんどしブーム前後にはかなりの本数が作られています。特にSMビデオの名門・シネマジックは内容のマニアックさが徹底していて興味深いものが多く、石川欣秋山豊井口昇といった監督がふんどしの登場する作品を撮り続けていました。
  特に露木陽子の 「くノ一狩り」 (監督:石川欣)や大石ひかるの「ある愛の密戯」(監督:川村慎一)はストーリー上でふんどしを上手く使っていましたし、若林詩麻の「インモラル天使14」 (監督:中ノ敏栄 )はセーラー服の下に白の六尺を締め込んだふんどしマニアの女子高生スパイが敵に捕まる!という異常なシチュエーションを生み出し、見る者のド肝を抜きます。
  他にはシネマジック以上にハードで情け容赦のない責めを展開するアートビデオ、緊縛師・濡木痴夢男の監修の下、熟女系を中心にドメスティックな緊縛プレイを見せ、ふんどし切腹物も制作する不二企画などが代表的メーカーに挙げられるでしょう。
  またインディーズメーカー・GIGAの「拷問」 シリーズは男優とのからみに重点をおかず、ふんどし姿の女優が股間を責められて苦痛に顔を歪めるさまをひたすらストイックに撮り続け、鬼気迫るものがあります。
 映画 「花と蛇」(2004)の成功によって再び注目を集めるSM系ふんどしは、映画で緊縛を担当した有末剛の主催する麻布映画社のビデオシリーズなども生まれ、今後さらなる傑作への期待が高まるジャンルです。

 

◇一般AVとイメージビデオ

 あれだけ大量のふんどしグラビアを残した英知出版宇宙企画の系列でグラビアとビデオの連動企画が多いのですが、残念ながら同社のイメージビデオでふんどしが出てくる例はありません。「ビデオマガジンBEPPIN」やふんどしの出てくる写真集と同タイトルでさえも未だ未発見なのです。これはやはりグラビアとビデオの撮影が別個に行われることや、撮影に使われるふんどしがワンオフで強度的な問題があり、ビデオ撮影には不向きな点などが理由に考えられます。
 ふんどし写真集と同時に撮影されたビデオ作品には杉浦幸「金色の刻」、相田寿美緒「淋しくて」、宮沢麻衣子「お好きにお喰べ」、原千晶「Tears Movie」といった傑作がありますが、全体にその数はあまり多いとは言えません。丘咲ひとみFALL IN LOVE」のように登場してもシーンそのものが短かかったり、岡本夏生平沙織といった「ふんどしはパッケージのみ」という作品も多いです。 しかし昨今の着エロブームのおかげで、過激コスプレ路線の作品が多数出されるようになり、その中には当真ゆきDEMOLITION」、藤原七虹ななこの事情」、大工晶子MARMAI DOLL」など、一見の価値のあるふんどしDVDが大量に生まれています。
 
     
お好きにお喰べ/
パワースポーツ
しめこみ三段絞り
/九鬼
ふんどし女校生2/
シネマジック

おんなふんどし/不二企画

 
 一方AVでは宮沢りえのそっくりさん・宮沢えりを筆頭にふんどしシーンのあるビデオが大量に出ました。ブーム時に一番多くの作品が生まれたのがこの系統です。後藤えり子美穂由紀五島めぐ田中露央沙橘優希藤木流花などなど、90年前後に活躍していたAV女優はAVかグラビアで1度はふんどしを締めたに違いありません。当時流行ったふんどしパブの風俗系取材ビデオなどもありました。ただパッケージにそれが明記されていないものや、ほんの少しだけふんどしが登場するものなど、内容も非常に玉石混交で確認も難しく、その全貌は未だ明確ではありません。やはりAVでは相撲シーンを入れてもからみの前にほどいてしまいますし、ふんどしの持つインパクトだけでは作品として間が持たない、ということなのでしょう。
  しかし、そんな中でも吉野あいりの「ふんどし女校生2」(監督:當麻竜也)は、上半身セーラー服・下半身ふんどしという奇妙なコスプレで街行く人々に「このカッコどう思いますか?」とインタビューするなど、野外露出系にも通じる強烈なインパクトを残しました。これは現在も総集編「ふんどし娘スペシャル」で見ることが出来ます。
  また当時、インディーズでそのものズバリな「The ふんどし」 というシリーズがあったことも見逃せません。紅白の組みひもを変則ふんどしにして制服とからめたこのシリーズは、決してクオリティが高いとはいえませんが、ふんどしそのものを前面に押し出した作りが新鮮でした。
  現在はここ数年の盛り上がりでようやく本数も増え始めており、特にソフトオンデマンド作品にふんどし率が高く、井口昇監督がここを拠点に活動していることと無縁ではないと思われます。一般作では高樹マリアの「MARIA FLASH」(マックス・エー)、野外露出系では明乃夕奈の「フンドシトランス」(ナチュラル・ハイ)、スカトロ系では天使美樹の「美少女便器2〜秘密のウンチ〜」(ソフトオンデマンド)など興味深い作品が世に出ています。また不二企画の「おんなふんどし」シリーズもシュールな演出で熟女ふんどしの魅力を追及しています。好みは別れるところですが、これにもかなり強烈なインパクトがあります。
(文責:はかせ。)
※ビデオ作品は発売年が明記されていないものが多く、記述が不正確な部分があるかもしれません。詳しい情報をお持ちの方は、是非ご一報下さい。
 
 

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